2025年11月、愛知県常滑市のAichi Sky Expoで開催された「FIELD STYLE EXPO 2025」。今年で14回目を迎える巨大アウトドアイベントは、全国から約650ものブースが集結し、最新のキャンプギア、車中泊アイテム、ガレージブランド、職人のクラフト作品まで、ありとあらゆるアウトドア関連アイテムが並びました。

この記事では、このイベントに見られた“2025年のキャンプ市場の潮流”を徹底的に深堀りし、今年のキャンプギアの特徴、人気ブランドの傾向、ユーザー層の変化、そして今後のアウトドア市場はどう動くのかまで、広く丁寧に解説していきます。

単にイベントの雰囲気を紹介するだけでなく、イベントで見えた「キャンプ文化の変化」と「キャンプが生活の一部になっていく過程」をまとめているので、ブログとして読んでも、キャンプを始めたばかりの方からベテランまで楽しめる内容です。

目次

1. FIELD STYLE EXPO 2025 とは?

FIELD STYLE EXPO は、もともと東海地方のアウトドア好きが集まるイベントとしてスタートしましたが、現在では日本全国からキャンプ好きが集まる“国内最大級のアウトドアイベント”へと成長しました。会場はとにかく広く、ブースの数も圧倒的。大手メーカーとガレージブランドが同じ空間に肩を並べているため、ユーザー側としては「これ全部見れるの?」というほど濃いイベントです。

新作ギアの発表の場として使われることも多く、ブランド側もこのイベントに照準を合わせて商品を仕込んできます。そのため、最新のアウトドア市場を把握するには最適のイベントと言っていいでしょう。

では実際、今年のFIELD STYLEにはどんな傾向があったのか。ここから詳しく見ていきます。

2. 2025年版・キャンプギアの流行を読み解く

2025年のキャンプ市場は、前年までのブーム期とは少し違う空気をまとっています。コロナ禍の“特需”が終わり、キャンプ人口はやや落ち着いたものの、その反面「本物志向のキャンパー」が増え、ギアの進化スピードが一段と速くなっているのが特徴です。

今年のFIELD STYLEをひととおり見て感じたのは、以下の3つの方向です。

  • ① 本気で軽量化が進んでいる
  • ② デザイン系ギアが一段と強くなった
  • ③ 初心者でも簡単に扱えるギアが急増

どれもキャンプ市場が成熟してきた証拠であり、これらを細かく見ていくと市場の未来像が見えてきます。

3. 今年のトレンド1:軽量化とコンパクト化の極み

ここ数年軽量化の流れはずっと続いていましたが、2025年はその到達点のようなギアが多く登場しました。

特に印象的だったのは、次の3ジャンルです。

■ 軽量ワンポールテントの進化がすごい

ワンポールテントは軽くて設営が簡単という理由で人気ですが、今年は生地の耐久性が一気に上がり、風に強くなったモデルが増えました。軽さを売りにすると耐久性が落ちるケースが多いのですが、今年はその弱点がしっかり改善されていました。

■ チタンギアが本格普及期へ

チタンは軽くて丈夫ですが値段が高いため、“玄人向け”のイメージが強い素材です。しかし今年は、価格帯が現実的になったこともあり、一般キャンパーでも手が届くレベルになりました。チタンマグ、チタンクッカー、チタン焚き火台など、軽量ソロキャンパーには嬉しい展開です。

■ 折りたたみテーブルが異常なほど薄く軽い

会場でもとくに人だかりができていたカテゴリが折りたたみテーブル。厚さ1〜2センチでバッグに入るようなテーブルも登場していて、「どこまで薄くなるの?」と思うほどの進化が見られました。

4. 今年のトレンド2:サイト映えを狙う“デザイン系ギア”の台頭

今年のFIELD STYLEで感じた一番強い流れは、“見た目を重視するキャンパーが急増した”ということです。

もちろん性能が最重要ではありますが、SNSで写真を載せる文化が根付き、サイト全体の統一感や雰囲気を重視する人が確実に増えています。

■ アースカラーのギアが主流に

ベージュ、カーキ、サンド、ブラウンなど、自然に馴染む色が今年の主役。ギラギラした色や原色系は減り、落ち着いたトーンのギアが大半でした。

■ 「木×金属」の組み合わせが増えた

焚き火台、ランタンスタンド、調理テーブルなどで、ウッド素材を活かした温かみのあるギアが目立ちます。無骨系とは違う、柔らかいテイストのキャンパーが増えた証拠です。

■ ガレージブランドの存在感が巨大化

この話は後述しますが、ガレージブランドの作る「渋くてカッコいいギア」が大人気。その影響で、既存メーカーもデザインをかなり意識したラインナップになっていました。

5. 今年のトレンド3:初心者向けギアの質が爆上がり

2023~2024年は初心者キャンパーが大量参入した時期でしたが、今年はその人たちが「そろそろギアを買い替えたい」というタイミングに入っています。

そのため、メーカーは初心者でも扱いやすいモデルを一段と強化していて、以下のようなギアが増えていました。

  • ワンタッチで設営できるテント
  • 火おこし不要で使える調理ギア
  • 壊れにくく、説明書なしで使えるアイテム
  • キャンプ未経験者向けの“スターターキット”

特にスターターキットは充実していて、テント・チェア・テーブル・ランタン・寝袋などがセットで買える商品も多く、これからキャンプを始める人には非常にありがたい構成でした。

6. 会場で特に人が集まっていたアイテムの傾向

FIELD STYLE 2025を歩きながら明確に感じたのは、以下のカテゴリは明らかに注目度が高かったということです。

  • 焚き火台(特に軽量・コンパクト)
  • アウトドアワゴン(頑丈さ+積載量)
  • ランタン系(LEDの進化がすさまじい)
  • 折りたたみテーブル・チェア
  • 車中泊ギア

とくに車中泊ギアの人気はすごく、ベッドキットやシェード、ポータブル電源、インフレーターマットなどは常に人だかりができていました。

7. キャンプ市場のユーザー層の変化

FIELD STYLEを見ていると、ユーザー層の変化がとても分かりやすいです。特に顕著なのは以下の3つ。

■ ファミリー層が圧倒的に増えた

2025年は、子ども連れファミリーが明らかに多く、イベント内でもキッズスペースや子供向けワークショップが大人気でした。アウトドアは完全に「家族のレジャーとして定着」しています。

■ 20〜30代の女性キャンパーが増加

ソロキャン、デュオキャン、女子キャン、どれも増えている。見た目の美しさを重視したギアが多いのも、この層の増加が影響しています。

■ 中高年のリターンキャンパーが復活中

子育てが落ち着いた世代がキャンプに戻ってきており、ギア選びも落ち着いた色・質のいいものを求める傾向が強く感じられました。

8. 車中泊・バンライフ人気が止まらない理由

近年、キャンプとほぼ同時に伸びているのが車中泊ブーム。FIELD STYLEでも専用ブースが多数並び、車中泊仕様のハイエースや軽バンが展示されていました。

人気の理由は明確で、

  • 天候に強い
  • 撤収が楽
  • 泊まれる場所の自由度が高い
  • “移動そのもの”が楽しい

というメリットがあるからです。キャンプ場で車中泊するスタイルも定着しており、「テント泊 × 車中泊」の組み合わせも珍しくありません。

9. イベントから見えたガレージブランドの強さ

FIELD STYLEの醍醐味の一つは、ガレージブランドのクオリティの高さを感じられる点です。

大手メーカーにはない独創性、無骨さ、渋み、素材へのこだわり——こうした“手仕事の良さ”を前面に押し出したギアが多く、キャンプ慣れした層はガレージブランドを好む傾向があります。

今年特に人気だったのは、

  • アイアン製の焚き火スタンド
  • 木製のカスタムギア
  • レザークラフトのキャンプ小物
  • スチール製のギアケース

これらは機能性だけでなく“雰囲気づくり”にも繋がるため、上級者キャンパーから強く支持されています。

10. キャンプは“趣味”から“生活習慣”へ

キャンプはここ数年で大きな変化を迎えています。「非日常の遊び」だったものが、今では「生活の一部」「家族の時間の過ごし方」として定着してきています。

休日はキャンプをするのが当たり前という家庭も珍しくありませんし、月に数回のキャンプを習慣にしている人も増えています。

FIELD STYLEのようなイベントが家族連れで賑わうのも、キャンプが単なる娯楽ではなく“文化”として根付いてきた証です。

11. 今後のキャンプ市場はどう進む?2026〜2030年の予測

キャンプ市場は今後どのように発展していくのか。FIELD STYLEの動きを見ていると、次のような未来が想像できます。

■ ① 軽量化競争はさらに加速

特にテント、テーブル、焚き火台は、「どれだけ軽く、どれだけ小さく」できるかの競争が続き、ユーザーはますます快適になります。

■ ② 車中泊市場は確実に拡大

キャンピングカーまでは不要でも、「軽バン」「ハイエース」「ミニバン」で手軽に旅を楽しむスタイルは、この先も伸び続けます。

■ ③ 防災とキャンプの融合が進む

災害大国の日本では、キャンプギア=防災ギアという認識が強くなり、メーカーも“両方で使えるアイテム”をさらに増やしていくはずです。

■ ④ ファミリー向けギアの進化

特に子どもの安全性を意識したギアが増えると予想されます。

■ ⑤ ガレージブランドの人気強化

個性やデザイン性を求めるユーザーが増えるほど、ガレージブランドはさらに存在感を増すでしょう。

12. まとめ:キャンプ文化はまだまだ広がる

FIELD STYLE EXPO 2025は、単なるアウトドアイベントではなく、「日本のキャンプ文化の縮図」と言っていいほどの内容でした。今年の展示を通じて感じたのは、キャンプ文化がまだまだ進化し続けており、ユーザー層も広がり、ギアの質も上がり続けているということ。

これからキャンプを始める人も、すでに何年も楽しんでいる人も、2025年は“選択肢が過去最大に充実した年”と言えます。

次の進化が楽しみになる——そんなイベントでした。